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今年の八月十五日も多くの国民が靖国神社を参拝しました。夏休みのためでしょうか、子供の参拝者が目立ちました。中年の参拝者はお盆休みのためのようです。午前六時に開門し、九時の段階で本殿のまえに十列で十人ほどが並んでいました。酷暑でしたが黒い正装の男女も多く、晴天もあって一日中参拝者で溢れました。

境内の厳粛さと違い、九段下駅から靖国神社大鳥居のまえまでは、数十の団体の呼びかけとチラシ配布で賑わいました。「新しい歴史教科書をつくる会」は八時半から、現在使用されている教科書はどのような記述をしているか訴えるとともに、南京事件を説明したチラシを配布しました。チラシの表は南京事件がなかったこと、裏では教科書がどのように南京事件を記述しているか記載したものです。

早坂隆氏の「評伝 南京戦の指揮官 松井石根」が育鵬社から7月30日に発売されました。平成二十三年に「松井石根と南京事件の真実」の題名で文春新書として発売されたものの復刻で、早坂隆氏は松井石根大将の人物と思想に焦点を当て、その観点から南京事件に取りくんでいます。この点から貴重な本といえるでしょう。

評伝とあるように松井石根の生涯を描いたもので、もとの本が発行され松井石根に対する理解が深まったといえませんから復刻の価値が十分にあります。半分近くが南京事件に割かれ、発売された後、外務大臣が外務省ホームページの記述に根拠はなかったと答弁し、南京事件の見方が大きく変わっていますので復刻の価値が高いものです。

南京事件を理解するうえで極めて重要な一冊です。

田母神俊雄氏が8月7日にXへ南京問題を投稿しました。こう書いています。

「新しい歴史教科書をつくる会がやっている活動は本来日本政府がやるべきことではないか。慰安婦強制連行、徴用工の問題、南京大虐殺の嘘に対してどうして民間に任せたような格好なのか。政府主導でもっと活動を強化すべきではないか」

正論を述べています。

慰安婦も、南京大虐殺も、もとをたどれば日本がつくりあげたものです。ないことを日本政府に認めさせ、歴史事実であるかのようにしたのは外務省です。

そのため、アイリス・チャンの「レイプ・オブ南京」がアメリカでベストセラーになったとき、日本の大使は反論できませんでした。アメリカ議会は慰安婦非難決議までしました。

その後、慰安婦問題は安倍晋三元総理大臣をはじめ多くの議員が長年努力し、ようやく訂正されました。南京問題も多くの議員が努力し、外務大臣がホームページの記述に根拠がないところまで認めました。しかし、南京問題は訂正するまで至っていません。議員に努力してもらわなければなりませんが、そのためには国民の声と力を議員に届けることが必要です。

今年三月、アメリカで「Japan’s Holocaust」と題する四百ページ余りの本が刊行されました。日本軍は昭和の二十年間で三千万人を殺戮し、ドイツを上回る残虐行為を行い、まさしくホロコーストであると主張しています。とくに硫黄島での残虐行為と南京事件をあげています。

しかし、新しい証拠はなく、これまでの寄せ集めにすぎません。アイリス・チャンの「レイプ・オブ南京」が南京事件にホロコーストという言葉を使い、アメリカで批判されましたが、それでも「Japan’s Holocaust」はホロコーストを使っています。

とはいえ、著者はアメリカの陸軍大学で教えているといっており、刊行されたことは残りますので、放っておくことはできません。そのため公開研究会を開き、反論していくことになりました。

研究員にはマーク・ラムザイアー教授、ジェイソン・モーガン准教授、政治学者ロバート・エルドリッヂ氏、歴史家マーク・フォン・シューラー氏たちも加わり、専門としている分野で反論していくことになります。アメリカ生まれの研究員たちが発信することにより南京事件に対するアメリカの見方が変わると期待されます。

毎年八月十五日の靖国神社には十万人もの老若男女が参拝します。そのため地下鉄九段下駅から大鳥居前までの通りはさまざまな団体の呼びかけとチラシ配布で大賑わいとなります。そのなかでもっとも長く活動をつづけているのは「新しい歴史教科書をつくる会」で、二十年以上も呼びかけとチラシ配布を行ってきました。

今年の活動では南京事件のチラシ配布にしぼって力を入れることになりました。昨年、林外務大臣が外務省のホームページが記載している南京事件に根拠はないと答弁し、一年が経過しました。しかし、現在採択が進められている来年度教科書は自由社の教科書をのぞいて南京事件が記述されております。そのため、検定申請している教科書は南京事件をどのように記述しているか紹介し、参拝者の関心を喚起しようというものです。