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朝日新聞が慰安婦強制連行の誤りを認めた。しかし、八月五日の記事をよく読むと、誤りを認めたと評価はできない。
レストランでの偽表示や車の欠陥など、わかれば日本人なら直ちに素直に謝る。ところが九月五日の紙面はそうではない。誤りを認めながらも、報道は意図的でなかった、ほかのメディアも間違った、などと言い訳に走っている。誤りを認めたというより、言い訳に走っているといったほうが正確だ。
誤りに対して、食事代を返却するとか、欠陥自動車を回収するとか、手を打つ。朝日新聞の誤った報道により、国連は日本を批判し、韓国は反日姿勢をいっそう強めた。これを直す義務が朝日新聞にはあるが、それにも知らん顔である。
それで思いうかぶのは南京事件の報道であろう。昭和四十六年に連載された本多勝一記者執筆の「中国の旅」では、想像もつかない南京が報道された。社内外からいっせいに批判が起こったが、そのうち批判は終わるとでも考えたのだろうか、朝日新聞は誤りを認めようとしなかった。
批判は「中国の旅」のなかの南京事件について始まったのだが、やがて万人杭、平頂山事件と広がり、いくら時が経とうとも批判は続く。とうとう朝日新聞は言い訳を始めた。
どのような言い訳をしたかというと、朝日新聞が悪いのではなく証言した中国人が悪いとか、南京攻略戦当時、記者たちは事件を報道しようとしたが規制のため報道できなかった、という言い訳だ。
中国人がどんな証言しようが報道したのは朝日新聞であり、南京事件を報道しようとしてできなかった事実があるなら提示すればよい。今回の言い訳と似ている。
誤りを素直に認めない、言い訳をしてなんとか逃れようとする姿勢はもともと朝日新聞が持っているものなのである。素直に謝る高級レストランや自動車メーカーと比べて雲泥の差がある。同じ日本人なのだろうか。
といって嘆いて手を緩めてはいけない。むしろこれを機会に「中国の旅」を撤回させるべきだ。
東京では毎週朝日新聞社のまえで抗議の集会を行っている人たちがいる。大阪でも朝日新聞を購読しない運動が始まっている。「中国の旅」に描かれている残虐なことは、中国の歴史にはあったが、日本では決してなかったことだ。朝日新聞はそれを日本軍がやったことだと報じ、まったくの歪曲報道である。この点に絞って指摘つづけなければならない。
今回、三十二年ぶりに慰安婦の強制連行の誤りを認めたが、四十三年も頬かむりしている「中国の旅」の誤りを撤回させようではないか。
朝日新聞社へのみなさまの声、国民運動事務局にもお寄せ下さい。
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