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十二月二十一日、広島テレビ「広テレ! NEWS」が放映した「回顧2023 『はだしのゲン』とヒロシマ」は、外務省のホームページが南京事件を認めきちんと書いている、と報道しました。

番組は「はだしのゲン」の著者が死んで十一年が経ち、著者の訴えたいことが忘れられているとする内容で、原爆被害教職員の会が制作した副読本「ひろしま」が三光作戦を書いていたことを本当のことを伝えているとし、つづいて清水潔にインタビューし、外務省ホームページは南京事件を記述していると語らせています。

清水潔はテレビ番組の制作者で、平成二十七年に「NNNドキュメント 南京事件」を制作しました。そこでは事実を歪め、資料を自分で探したような番組づくりをして批判されましたが、批判をまったく無視した人物です。林外務大臣が四月三日の参議院決算委員会で外務省ホームページの記述に根拠がないと答えたことを知らないようで、さらに「回顧2023 『はだしのゲン』とヒロシマ」の制作者もそのことを知らず、そのまま放映したのでしょう。三光作戦を事実としているように、中国の宣伝媒体のような番組づくりをしています。

ドイツ人ラーベの「南京の真実」が発売されたとき、ラーベを南京のシンドラーと持ちあげる見方が出されました。あれから二十七年、新たな南京のシンドラーが現れました。来年三月、「ベルンハルト・シンドバーグ 南京のシンドラー」と題する本が発売されます。

南京攻防戦が行われたとき、南京城の東二十キロほどにある棲霞山寺院に二万人の市民が避難しました。そのさい日本軍による殺害や略奪が起ったという訴えが棲霞山寺院から近くのセメント工場責任者であるデンマーク人ベルンハルト・シンドバーグに届けられ、その訴えが二月上旬に南京の宣教師へ届けられました。

避難した市民は、ベルンハルト・シンドバーグがセメント工場内に建てた小屋に移り、鼓楼病院からもらいうけた医療品で治療を受け、二月中旬、マギー牧師がセメント工場を訪れると、まだ棲霞山寺に一千人、キャンパスに一万人を越す市民が残っていました。

こういった話をピーター・ハームセンが取材も加えてまとめたもので、ピーター・ハームセンは以前にも「Nanjing 1937 Battle for a Doomed City」を書いています。 しかし、日本軍がほとんどいない場所でのことで、棲霞山寺院の訴えは宣教師が記録した「南京安全区档案」に載って知られるようになりますが、「南京安全区档案」は宣伝刊行物で、宣教師が殺害や略奪を確認したものでありません。

 来年三月、ブライアン・リッグ著の「JAPAN’S HOLOCAUST」がアメリカで発行されます。昭和二年から昭和二十年までの日本の残虐行為を糾弾するという本で、発売に先行してアメリカでは書評が発表されました。

 この本をさっそくジャーナリストの大高未貴さんが十二月四日のチャンネル桜「闘論! 倒論! 討論!」と、十五日の虎ノ門ニュース「帰ってきた虎ノ門ニュース」で紹介し、これまでの日本批判本とおなじように根拠のないものであろうと予測しながら、日本政府のこれまでの対応を考慮し、悪い影響をもたらすことを危惧しています。

 「帰ってきた虎ノ門ニュース」に大高未貴さんとともに出演した青山繁晴参議院議員は、大高未貴さんの見方に全面的に同意するとともに、これは仕掛けられた戦争で、日本はすでに宣伝戦で負けており、外務省だけに任せておけない、日本政府が組織を改革して取りくむべき、と応じています。

 十二月十三日、カナダのトロント郊外にある市営墓地で南京事件犠牲者の慰霊祭が行われました。

六年まえの平成二十九年、オンタリオ州議会は十二月十三日を南京事件犠牲者の慰霊の日と議決しました。それにより高さ二メートル、幅四メートルほどの慰霊碑が建てられ、十二月十三日に慰霊祭が行われました。慰霊祭は盛大に行われて話題となり、その後、それほど盛大ではなくなりましたが、毎年行われています。

今年も、慰霊碑のまえに多くの花輪が飾られ、百人近くの中国系カナダ人が集まりました。中国系カナダ人の国会議員や州議会議員、中国の総領事や副総領事も参列、献花や挨拶をしました。犠牲者を悼むとともに、厳しく日本を批判しています。

十二月十三日、南京の南京大虐殺祈念館で国家追悼式典が行われました。

中華人民共和国は、昭和六十年に南京虐殺記念館を建立、やがて、日本軍が南京を陥落させた十二月十三日に追悼の式典をはじめました。当初は南京市や江蘇省が主催してきましたが、平成二十六年二月に十二月十三日を「南京大虐殺犠牲者国家追悼日」とし、国家が式典を主催するようになりました。その年の式典には習近平国家主席が出席し、一万人の市民も参加、式典の模様は国営の中央テレビにより全土へ生中継されました。

翌年からは政治局員が出席し、習近平国家主席は平成二十九年にも出席、今年は政治局員の李鴻忠氏が出席しました。

日本では、「南京大虐殺60カ年 大阪実行委員会」主催の「南京12月証言集会 2023」が十二月二日に大阪PLP会館で開催され、田中光彰の講演と証言映像の上映が行われました。

なお「南京戦の真実を追求する会」が平成二十九年から毎年十二月十三日に開催してきた講演会は南京攻略から八十五年目にあたる昨年の講演会をもって終わっています。