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「『孤』の人 軍人佐々木到一の済南、南京、そして撫順」が発売

 南京攻略戦で第十六師団の歩兵第三十旅団長を務めた佐々木到一中将の伝記が発売になりました。著者は佐々木到一の縁者にあたる佐々木信雄で、アマゾンから一月に発売されました。
 南京攻略にさいして佐々木旅団長は、真っ先に下関へ進んで中国軍を包囲殲滅し、南京陥落後は南京地区西部警備司令官に任ぜら敗残兵の掃討をしました。このことがあげられ佐々木旅団長は中国軍を不当に殺戮したとして非難されてきました。
 佐々木到一は済南事件にあって中国軍の実態を、また満州国軍政部最高顧問として匪賊の実態を知るとともに多くの著述を残しており、著者の佐々木信雄はそれらを引用することによって、佐々木旅団長に対する非難が不当であることを示しています。
 著者があげているのは戸部良一防衛大学教授、秦郁彦拓殖大学教授、洞冨雄早稲田大学教授の三氏です。戸部良一は、佐々木旅団長が戦闘意志を喪失した敗残兵を攻撃し、投降してきた捕虜を攻撃した。洞富雄は、佐々木旅団長が敗残兵と南京市民にとって恐ろしい疫病神であった。秦郁彦は、佐々木旅団長が多数の便衣兵を殺した功績を評価され栄転した。と記述しています。しかし、これら指摘はまったく間違いであることをあき明らかにしています。南京虐殺が研究家によって補強されていることがわかる本です。