今年三月、アメリカで「Japan’s Holocaust」と題する四百ページ余りの本が刊行されました。日本軍は昭和の二十年間で三千万人を殺戮し、ドイツを上回る残虐行為を行い、まさしくホロコーストであると主張しています。とくに硫黄島での残虐行為と南京事件をあげています。
しかし、新しい証拠はなく、これまでの寄せ集めにすぎません。アイリス・チャンの「レイプ・オブ南京」が南京事件にホロコーストという言葉を使い、アメリカで批判されましたが、それでも「Japan’s Holocaust」はホロコーストを使っています。
とはいえ、著者はアメリカの陸軍大学で教えているといっており、刊行されたことは残りますので、放っておくことはできません。そのため公開研究会を開き、反論していくことになりました。
研究員にはマーク・ラムザイアー教授、ジェイソン・モーガン准教授、政治学者ロバート・エルドリッヂ氏、歴史家マーク・フォン・シューラー氏たちも加わり、専門としている分野で反論していくことになります。アメリカ生まれの研究員たちが発信することにより南京事件に対するアメリカの見方が変わると期待されます。