★☆★8月23~25日にさいたま市民会館うらわで開催された「南京の真実」パネル展は、大好評終了いたしました。ご来場いただき誠にありがとうございました!☆★☆
これまで南京事件はなかったと言うと、中国は直ちに文句をつけ、交流行事などをキャンセルした。すると日本人は、たちまち発言を撤回し、南京事件はあったことになる。
昨年二月、河村たかし名古屋市長は、南京事件があったと言うのなら議論をしましょうと言った。すかさず中国は抗議するとともに、さまざまな行事を取り消した。ここまではこれまでと同じだ。しかし、河村市長は発言を撤回しない。
河村市長がボールを投げ、中国は投げ返さなければならないが、投げ返せない。いざ論争というと、中国はまったく反論できないのだ。確かに日中共同歴史研究では中国の学者が南京事件を主張している。主張はしているが、一方的に主張しているだけだ。同じ研究の日本側学者も事件を認めているが、彼らは外務省の主張に従った意見を出すと見なされたから選ばれたのだろう。
キャンセルするものがなくなると、中国はなにも言わなくなった。
「信念を曲げたら、政治生命は終わりだ」と河村市長は述べたが、その姿勢が歴史事実を明らかにしたのである。
一部の学者とマスコミを除けば、事件が架空であることは日本で定着している。それを裏書きするように南京本が売れている。
昨年秋、川野元雄『南京「大虐殺」被害証言の検証』(1200円)が展転社から発売になった。
「中国の旅」を朝日新聞に連載した本多勝一は、昭和五十九年から「南京への道」を「朝日ジャーナル」に発表した。「中国の旅」が南京市民からの聞き書きだとすれば、こちらは杭州や無錫など南京へ向かう途中の市民からの聞き書きである。
これら証言に対して、川野元雄が一つひとつ批判を加えたのがこの本で、その結果、川野元雄は、
「本多勝一氏が中国の現地で集めた南京大虐殺の代表的な証言集において、『中国当局お墨付き』の二十九証言の中で、日本軍による住民虐殺を矛盾なく裏付けるものは一つもなかったのである」
と述べ、
「日本軍による南京虐殺は立証できていないことを示している」
と結論づけている。
「南京への道」が素性の知れない人の証言の寄せ集めである、とはっきりさせたことは話題を呼び、読みやすいということもあり、今年三月、第二刷が出た。
一方、小学館文庫から発売になっている阿羅健一『「南京事件」日本人48人の証言』も四月に第五刷が出た。
こちらは、陥落とともに南京に入った日本の報道人、外交官、軍の高官などの証言を集めたのもので、誰もが事件を否定している。昭和六十二年に図書出版社から『聞き書 南京事件』として発売され、その後、出版社が解散したため絶版になっていたが、平成十四年に題名を『「南京事件」日本人48人の証言』と変えて小学館文庫から発売となった。
『聞き書 南京事件』は二刷まで行き、小学館文庫でも五刷を数えている。
実証がなにより大切で、それが南京事件の実態を明らかにしており、売れる要素にもなっている。